Top デジカメを始める方へ デジカメの使い方 基本的な写真の話 撮影テクニック PCの操作 デジカメ用語集 フィルム 使用感
スポンサードリンク

AF方式の違い(位相差検出式とコントラスト検出式の違い)

AF方式は、一眼レフで主流となっている「位相差検出式」と、ミラーレス一眼やコンパクトデジカメで主流になっている「コントラスト検出式」という2種類の方式があります

今まで、このサイトでも、位相差検出式は高速です、動体に強いですということは何度か書いてきたのですが、ちゃんとまとめて書いたことがなかったので、ここでは、AF方式の特徴について書いていきたいと思っています。

位相差検出式が速い理由

位相差検出式は、AF専用のセンサーを使って、カメラとピントを合わせたいものの「距離」を認識することができます、詳しい仕組みは最後の方にまとめて、とりあえず位相差検出式は、ピントのずれた「方向」と「量」を図ることのできる方式というのが特徴です

対して、コントラスト検出式は、ピントのあった場所はコントラストが高くなるという現象を利用しています、この方式は、カメラとピントを合わせたいものの距離は認識できません、わかるのは、ピントが「合ってる」か、「あっていない」かだけです、なので細かくレンズを動かして、コントラストが高くなったかどうかをチェック、また動かしてチェックを繰り返して、一番コントラストが高くなった場所をピントが合っているとします、そのため、位相差検出式に比べると遅くなってしまうのです。

この二種類の動作の違いを、宝探し(ピント探し)にたとえると、次の図のようなことになります

位相差検出式の場合

すでに、宝のある場所までの距離がわかっているため
距離を指定して、移動できます
さささっと・・・
10m移動して、宝の位置に到着
(あとは、ほるだけ)

コントラスト検出式で探す場合

スタート時点ではどの方向に宝があるかすら
把握できてないので、しらみつぶしに探すしかありません
どうも、逆の方向に動いてしまった
当然方向がわからないので
こういうことも起きます
すこし宝に近づいてきた
だいぶ近づいてきました
この時点で、決めうちする人(機種)も
あるかもしれませんが・・・
どうやら、この人は慎重なようです^^;
宝から離れたことを確認して
さっきの場所が宝(ピント)の場所と
確信したようです
無事に宝の位置に到着
上に書いた、位相差検出式に
比べると、こんな探し方なので
どうしても遅くなってしまいます

位相差検出式が動体に強い理由も、まったく同じ理由で、とりたいものまでの距離がわかるからです、動いてるものは、常に距離が変わるのですが、変わった距離も瞬時に認識できるため移動速度と方向も計算することが可能なのです

同一の速度、同一方向(急に止まったり、逆走とかしないようなもの)であれば、動きを予測して、ピントを合わせることさえしてくれます、そのため、位相差検出式は動体にも強いといえます

コントラスト検出式の利点

上の説明を見る限り、圧倒的じゃないか、位相差検出式は!!、なぜ、コントラスト検出式が主流になっているんだと思われると思いますが、それにはいくつか理由があります

・位相差検出式には、専用のセンサーが必要だったため(やや過去形)
位相差検出式は、複雑な構造が必要で、専用のセンサーが必要でした、そのためコンパクトデジカメに搭載しようとすると、撮影レンズとは別の場所にセンサーのためのレンズが必要になってしまい、その構造では視差の影響もあり補助センサー止まりとなってしまいます

位相差検出式のみで、問題なくAFを行うには、TTL方式であることが条件でTTL方式の位相差検出式センサーを搭載するためには、一眼レフのミラー構造のような複雑な構造が必要になります、それで位相差検出式を搭載できるカメラは、一眼レフとなり、それ以外は コントラスト検出式という状態だったわけです

現時点でも、これは大きい理由の一つなのですが、実は若干事情が変化しつつあります、今後、一眼レフ以外の位相差検出式のカメラも増えてくるかも? その理由は、後ほど

・位相差検出式は、AFポイントが固定される
位相差検出式の場合、センサーのない場所はピントを合わせることができません、そのためAFできる場所は限られてしまいます、(多い機種だと50箇所などもありますが・・大抵、数箇所から10箇所前後)それに対して、コントラスト検出式には、そのような縛りはまったくなく画面上のどこでもAF可能なため、人間の顔の場所にピントをあわせる、顔認識AFなどは、位相差検出式には不可能だと思われる芸当で、そういった使い勝手の部分でコントラスト検出式が上ともいえます

・AF精度を高めやすい
コントラスト検出式は、実際に映る映像を利用してピントを合わせるため、AF精度が高いという面は大きなメリットと言えます。

コントラスト検出式と位相差検出式は、どっちが上というより一長一短のあるAF方式と考えてもよいかと思います

ハイブリッドAF

実は、ここまで書いてきてなんですが、最近になって、TTLの!!位相差検出式とコントラスト検出式の両方を持ち合わせるハイブリッドAFともいうべき機種がいくつか登場しているのです、正直言えば、これは衝撃でした・・・位相差検出式には、専用のセンサーが必要、これを過去のものにしてしまったわけですから

これは、画像センサーに、位相差検出式のためのセンサーを埋め込むことで、専用のセンサーをなくして、一眼レフのような 複雑な構造をとらずともTTLの位相差検出式を可能にしたわけです

コントラスト検出式も可能なため、位相差センサーのない場所ではコントラスト検出式でピントが合わせられるため、全面AF可能になり、顔認識AFも可能になるわけです、(実際 Nikon1 などでも顔認識AFを搭載しています)つまり、位相差の高速性とコントラストの使い勝手のよさを持ち合わせることが可能な方式といえます

デメリットと言うべきかわかりませんが、位相差検出式センサーを埋め込んだ部分は画素としては働かないので、周囲の画素から補完する必要があります、センサーを埋め込んだことによる画質への影響を、いかに軽減するかといった部分が、メーカーの腕の見せ所になるようです

位相差検出式のクロスタイプセンサーとは

スペック表などを見ると、クロスタイプセンサーという言葉が出てきます、これはいったい?と思われる方も多いと思います。詳しい動作原理は後で書きますが、位相差検出式のAFセンサーは、大まかに分けるとセパレータレンズとラインセンサーという二つの部品で作られています。

このラインセンサーが1本だけ搭載されている場合(シングルタイプといわれる)、横向きにセンサーあれば被写体の縦の線を基準にピントを合わせます。縦向きにある場合は、被写体の横の線を基準にピントを合わせます。対して、クロスタイプは縦のラインセンサーと横のラインセンサーの2本のラインセンサーをもっているセンサーを指します。縦と横の2本のラインセンサーがあるため縦と横の両方の線を基準にピントを合わせることができるため、シングルタイプくらべ、AF精度が高く、またAFエリア内の被写体に縦線や横線のどちらかがなくてもAFが問題なくできるため対応できるシーンが多いのが特徴です。

ざっくり言えば、クロスタイプが多いセンサーほどAF対応力が高く、精度も高いと思って間違いないです。

位相差検出式の動作原理とF8対応センサー

とりあえずF8対応センサーとは、開放F値がF8というような暗いレンズであってもAF可能な高性能AFセンサーとだけ覚えていただければ十分だと思います。

その理由については、位相差検出式の動作原理とも関係があるので、かなりややこしい話になってくるのですが、下にまとめましたので興味があればどうぞ

位相差検出式の動作原理

光束を1本の線で表すなどちょっと手を抜いてしまった図ですが・・

上の図のように、セパレータレンズ(2次結像レンズともよばれる)を使い、ラインセンサー上に結像させます、このときにピントがあってる場合(結像面に焦点が来てる)ときの結像位置を適正値とします、結像面より前に焦点が来てる場合は適正値より外側に結像、後ろに結像する場合は、適正値より内側に結像するという動きになります。

このため結像位置が適正値の外側か内側かで、ピントが前にずれてるのか後ろにずれてるのか「ピントのずれてる方向」がわかります。さらに、どの程度適正値からズレているのかで「ピントのずれてる量」もわかるというわけです。

F8対応位相差検出式センサーとは

一般的に、位相差検出式のセンサーはF5.6の光束を利用します。その理由としては、一眼レフ用のレンズは開放F値がF5.6より明るいレンズがほとんどで、またF5.6より明るいF2.8などのレンズの場合、より瞳径の小さいF5.6の光束も含まれるのでF5.6用のAFセンサーがあればなんの問題もなくAF可能なためです。

しかし、希に開放F値がF5.6より暗くなるケースも存在します。例えば400mmF4.0のレンズに2倍のテレコンをつけた場合は、800mmF8に相当するレンズとなります。(F値=焦点距離÷有効口径で、テレコンをつなげてもレンズの有効口径は変わらず、焦点距離のみ2倍になるため、この例の400mmF4の有効口径は100mmなので、F=(400×2)÷100=8 よって、F8相当となります。)

このようなF8のレンズの場合、F5.6より瞳径が小さいためF5.6の光束が含まれません。そのため上の図の真ん中のように正確にAFが出来なくなります。そこで上の図の3番目のようにF5.6用のもの以外にF8の光束にも対応したセパレータレンズやラインセンサーも乗せることで、開放F値F8のレンズ対応可能にした物がF8対応センサーです

また少しわかりにくい点だと思いますが、開放F値F8のレンズでAFが出来ないのは瞳径が小さいためであって、F5.6のレンズに比べ入る光が少ないからではないため、F4.0のレンズに2段分の減光効果のあるNDフィルターでF8の光しか入らないという場合は、瞳径はF4.0なのでAF可能です。逆に言えば、F8非対応のセンサーでは、明るい環境であってもF8のレンズではAF出来ないと言うことを意味します。

ちなみに、一部のメーカーではF8対応以外にF2.8対応センサーというものも存在します。先ほどF2.8のレンズは問題なくAF可能と書きましたが、実はF2.8の光束を使うと、結像の位置の動きが大きくなり距離を測りやすくなるため、原理的により高精度にピントをはかることが出来きます。F2.8より明るい大口径レンズを使う場合には、さらに高精度なAF可能なのがF2.8対応センサーです。

これは、個人的な想像の部分も含まれるのですが、F8の光束を利用しようとすると、結像位置の動きは小さなものとなるため、十分なAF精度をだすためにはより小さな結像の動きも正確に捉える高性能なセンサーが必要となります。その高性能なセンサーで、通常はF8より検出しやすいF5.6の光束で検出できるため、F8対応センサーもまた高精度なセンサーであると言えます。

スポンサードリンク

おすすめ記事

カメラの話(デジカメ編 銀塩編 PC編)   デジカメ部屋へ戻る