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絞りとシャッター速度と
露出の関係

写真を撮る場合には、フィルムやCCDにちょうど良い光を当てないと、きれいな写真が撮れません。

このちょうど良い 光の量を当てると「適正露出」になります。

では、どうやって光の量を調整するのかと言いますと「シャッタースピード」と「絞り」、この二つの組み合わせでCCDやフィルムに当たる光の量を調整します

感度 と 光の量の関係

まず、絞りとシャッター速度の組合せの前に感度について 扱わせてください

ちょうど良い光の量は、フィルムやCCDの「感度」によって変わってきます

露出の作業は、コップに水を入れる作業に非常に似ていますのでコップと蛇口を例に話を進めていきます

高感度は 「小さなコップ」、低感度は 「大きなコップ」に水をためるような物です、小さいコップは、少ない水で水を満たすことができます、つまり、高感度は少ない光の量で「適正露出」なります

また、コップから水があふれてしまうとオーバー露出、コップに少ししか水がたまってないとアンダー露出 と考えるとわかりやすくなると思います。

感度の関係を図にすると、こんな感じです

ふつうのコップの場合
(ISO100など低感度)

















1 この時点で、水を止めてしまうと、たいして水が入ってません

写真の場合、暗いアンダーな写真になります。

2
3
4
5
6 適切な量の水、この状態が適正露出
7 時間が長すぎるとコップから、あふれてしまいます、これは過露出

小さいコップの場合
(ISO400など高感度の場合)

















1 この時点で、水を止めてしまうと、たいして水が入ってません

写真の場合、暗いアンダーな写真になります。

2
3
4 適切な量の水、この状態が適正露出
5 時間が長すぎるとコップから、あふれてしまいます、これは過露出

ちなみに、感度はISO何々で表していて、数字が大きいほど 高感度小さいほど 低感度となります

絞りとシャッタースピードの関係

絞り、と言われても、なんだかわからないかもしれませんが、簡単に言うと、光の量を調整するための穴のことです、穴を大きく開くとたくさん光が通り小さくすると光が少ししか通らなくなります

ちょうど、蛇口から出る水は、大きくひねると 勢いよく水がでて、少しだけひねると、ちょろちょろと出るのと似ています

つまり、絞りを開くと、たくさんの光が通るので、短時間で適正露出になり、絞りを絞ると 少ししか光が通らなくなるので、適正露出にするには時間がかかります。

この、光を通す時間を「シャッタースピード」 とよんでいます、ですから、シャッタースピードと絞りは、常に対の関係になっているわけです。

もうすこし、具体的に言いますと、レンズを通る光の量が2倍になると時間は半分に、レンズを通る光の量が半分になると時間は2倍かかる と言う関係が成り立っています

絞りは、F値で表されていますがF値については別のところで

図にするとこんな感じです、水がカメラの露出では、光になります。蛇口の開き具合が 絞り に相当、蛇口を開いてる時間がシャッタースピード に相当します。

蛇口を大きく開いた場合
(絞りを開いて撮るとき)

















1 この時点で、水を止めてしまうと、たいして水が入ってません

写真の場合、暗いアンダーな写真になります。

2
3
4 適切な量の水、この状態が適正露出
5 時間が長すぎるとコップから、あふれてしまいます、これは過露出
蛇口を小さく開いた場合
(絞りを絞って撮ってるとき)

















1 この時点で、水を止めてしまうと、たいして水が入ってません

写真の場合、暗いアンダーな写真になります。

2
3
4
5
6 適切な量の水、この状態が適正露出
7 時間が長すぎるとコップから、あふれてしまいます、これは過露出

光の量を決めるもう一つの要素
場所の明るさ

操作するのは 「絞り」と「シャッタースピード」の二つのみなのですが、露出を決める、もう一つ要素があります。

それは、写す場所の明るさです、真夏の昼間 と 薄暗い室内 では明らかに明るさが違いますよね?

同じ絞り値でも、周りが明るければ、はやいシャッター速度になり、暗ければ、おそいシャッター速度になります。

コップに水をためる例で言うと、思いっきり蛇口を開いても、あまり勢いよく水が出ない、水圧の低い水道と、ちょっと開いただけでドバーっと出てくる水圧の高い水道の違いという感じです。

簡単にいってしまえば、明るい屋外ではシャッター速度が速くなり、屋内や夜では、シャッター速度が遅くなるということです

この図は、絞り(蛇口)の開き具合は、同じだけど、とった場所の明るさが違う場合です。

晴天の屋外など、明るい環境で撮った場合
(水圧の高い水道に相当)

















1 この時点で、水を止めてしまうと、たいして水が入ってません

写真の場合、暗いアンダーな写真になります。

2
3
4 昼間の屋外のように周りに、十分な光があると(明るい場所だと)勢いよくでるため、短時間で適正露出になります。
5 時間が長すぎるとコップから、あふれてしまいます、これは過露出
絞り(蛇口)の開き具合は上の例と同じだが、室内のような暗い場所で撮った場合
(水圧の低い水道に相当)

















1 この時点で、水を止めてしまうと、たいして水が入ってません

写真の場合、暗いアンダーな写真になります。

2
3
4
5
6 上の例と絞り(蛇口)の開き具合は同じだけど、室内のように比較的暗い場所では適正露出にするには時間がかかります。
7 時間が長すぎるとコップから、あふれてしまいます、これは過露出

シャッタースピードと絞りの組合せは何通りもある

ここで、またシャッターの話しの時にも軽く扱った段と言う言葉を持ち出しますが、段は、光の量が2倍になれば+1段 半分なら −1段 でした

シャッタースピード1/125s 絞りF5.6 で適正露出となる場合に、絞りをF4に設定すると F5.6 に対してF4 は+1段ですから、絞りを +1段 開いたことになり光は2倍入ってきます。(コップのたとえで言えば、F5.6 の時よりも2倍の水量がでている状態 に相当)

ですが、このときに、1/125sに対して−1段のシャッタースピード 1/250sに設定すれば、シャッタースピードで受ける光の量を半分に減らすことが出来きます。(コップのたとえで言えば、水を出す時間を 半分に減らした ことに相当します)

つまり、差し引きすれば、1/125s F5.6 の時と同じ量の光になるため、トータルでは適正露出を維持できるのです。

絞りとシャッタースピードは、段という光の量で考えると、ちょうどシーソーのような関係が成り立つことがわかります

片方が +1段にしたらもう片方を −1段+2段なら もう片方が−2段 という具合に

上記の例の場合、ほかにも適正露出となるパターンは こんなにあります、(もちろん これですべてではありませんが、全部書くと大変なので m(__)m)

1/30s 
F11
1/60s 
F8
1/125s 
F5.6
1/250s 
F4
1/500s 
F2.8









+2段 +1段 +-0 -1段 -2段

-2段 -1段 +-0 +1段 +2段

+-0 +-0 +-0 +-0 +-0

では、適正露出になる絞りと、シャッター速度の組合せが何通りもあるなかで何を基準にシャッタースピードと絞りを選ぶのかというと・・

実は、シャッター速度 と 絞りは、露出を決める役目だけではなく、それぞれ、作画にも非常の大きな役割を持っています。その 作画意図によって 選ぶべき絞りやシャッター速度がでてきます。

それは 次に扱います

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